言い訳をしよう。

時の速さに愕然としている野口です。どうも。

今日は「言い訳をしよう」というテーマで。

一般的に「言い訳」とはあまりいいイメージがないと思います。逆に言い訳しない人を素直だと捉えることが多いですよね。

でもスタッフ教育を何年も続けているうちに、ある考え方が浮かんできたんです。

僕ら美容師はサービス業です。お客様ファーストのもと日々営業しています。
なのでスタッフがお客様に迷惑をかけたりミスをしたりした時には烈火の如く怒ります。笑。

それに対し怒られた側は「すみません」と謝るわけですが、その後の反応が昔と変わってきたなと感じたんです。

僕が若手の頃なんかは怒られると「でも」とか「それは」と自分の考えを主張していたんですが、今は謝って終わり。指摘したことがちゃんと伝わっているのかわからない。もしかしたら返事の代わりに「すみません」で済ませて軽く流しているのかもしれない。

ある時こんなことがありました。

その日はお店が大変混み合っていました。そこに僕のお客様で年配の方がご来店されたのでアシスタントがその方をお席にご案内したのですが、最短距離でご案内する導線ではなくわざわざ遠回りをさせてご案内したのです。

お客様がお席についた後すぐにその子を呼び止めこう言いました。

「なぜ、わざわざ遠回りさせてるんだ。年配の方は最短ルートでご案内してくれよ。」

すると「すみません。」と一言。そのあとは何も言わず僕の仕事をフォローしていました。

お客様が帰った後、なんとなく腑に落ちなかった僕はご案内してくれた子をもう一度呼んでこう聞きました。

「なぜ遠回りさせたの?なんか理由があったの?」

するとその子は

「カットした後の髪の毛が落ちていて、滑ると危険だなと思い遠回りしていただきました。」

おいおい、ナイス判断やないかい。

なぜそれをすぐに言ってくれなかったんだ。なんなら褒められていたかもしれない判断なのに。

その時僕ははっとしました。よくよく考えてみると僕の最初の指摘はただ注意しただけ。なぜ?という聞き方をしなかったのが原因だなと。

別にそのまま流しても問題ないといえばないのですが、僕はその気持ちを理解してあげたいと思ったしこちら側が相手の弁解を引き出してあげるアプローチが必要だと思ったんです。

これ読んでる人は、いやいやその考えは優しすぎるとか甘えるだけだと思う方もいるんでしょうけど。

僕、優しいんです。笑。

けどね、若手諸君。

先輩がいつも君の気持ちを引き出してくれるとは限らないよ。あえて相手の意見を聞かない先輩もいると思う。言い訳することで怒られることもあるかもしれない。

だけど、言い訳することは大事なんです。

自分は間違ってない、こういう想いがあったんだって時はちゃんと伝えることをお勧めします。

これから例えば何かの試練に立ち向かってうまくいかなかった時、言い訳をしなかったらそれはもう諦めたということです。また挑戦するのなら言い訳を並べて次は失敗しないように自分にプレッシャーをかける。こんだけ言っちゃったしやるしかないと。

言い訳とは言わば自己宣言なのです。

言い訳をたくさんして自分を奮い立たせる。今こそ必要な時なんじゃないかな。

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