どうも。
シックスパッドによる腹筋の筋肉痛に襲われている野口です。
#今年中にバキバキになる宣言
さて。今日は「ホットペッパービューティーの罠」というテーマでお話させていただきたいと思います。過激なタイトルでドキドキしています。今回は美容師さん向けですね。あくまで僕自身の見解ですのでさらっと読んでみてください。
「ホットペッパービューティー」とは株式会社リクルートが運営する国内最大級のヘアサロン、リラク&ビューティーサロンの検索・予約サイトです。登録サロンは全国で約11万軒、ヘアスタイル数は730万点、年間予約数は1億2000万回。2000年に立ち上げてから20年ちょっとでこの規模まで拡大してますからリクルート恐るべしです。
テレビCMなどでもよく目にしますし一般の方にも幅広く認知されています。そのためほとんどの方がサロンを検索する際にはホットペッパービューティーを利用するわけですが、このことが日本の美容業界にとっては一つの深刻な問題だと思っています。
#ちなみにホットペッパービューティーを否定しているわけじゃないからね。
新しいヘアサロンに行ってみようかなと思ったと同時にネット検索しますよね。例えば「美容室 東京」と検索します。すると1番上にはホットペッパーです。なんなら「美容室」と検索しただけでも上位にホットペッパーです。SEO対策など天下のリクルートさんには手も足も出ません。
#ディスってないからね
そしてさらにホットペッパービューティーの特徴として「サロンのお得なクーポンあります!」です。初回はちょっと安いよみたいなことですね。
このクーポンってやつが美容業界からすると厄介者なんですね。美容業界に限らず商売であればどこでも新規の方への割引やお得な特典というのは存在していて人は誰しもが安いに越したことはないですからそちらを選びやすくなります。新規集客の1番簡単な取り組みです。「安くするからうちにおいでよ」ってことですね。
美容業界でこれが主流になったもんでどんどん値下げ競争が始まったわけです。初回だけならまだしも2回目、3回目も正規料金より安くしてとにかく通わせる。そんな流れです。
若い美容師さんは気づいた時にはこの状況が当たり前で育っているのでなんら疑問を持ちません。集客とはこんなもんだと思っています。いやいや違うよ。全然違う。美容室においては違うんです。
例えばアパレルショップでセールになってる服を買うのとは全く別です。服は商品でありその商品は時間が経てば価値が落ちていきます。(ヴィンテージとかはまた別ね。)売れ残るくらいなら安くして売ろうは筋が通っています。
しかし、私たちが提供しているものは技術です。本来、長い年月をかけて培った技術の価値はお客様が決めるものであるべきなんです。
「あなたが手掛ける技術だったら100万円払ってもいいわ!!」「こんな技術なら千円が妥当ね!」これが真っ当でありシビアでもありリアルです。実際にお客様は受けた技術と払った金額の差額を比較しています。受けた技術が払った金額より価値を感じればリピートするし、払った金額に見合わなければもう行かないのです。
私たちはホットペッパービューティーに依存しています。価格を下げることで入り口を広げ多くの集客を望んでいます。これは本来間違いです。技術の価値を低く見積もってはいけないんです。もちろん、全国には25万軒もの美容室があり、50万人の美容師がいて集客の難しさは並大抵のことではありません。しかし、だからといって安売りを努力するのではなく技術の向上やレベルの高い接客、より良い空間作りに労力を割くべきです。
さて。
ここまで読んで「野口、だいぶ熱く語ってんな。てことはCIECA.はホットペッパービューティー使ってないんだな。」と思った方もいるでしょう。
いえ。ゴリゴリに活用しています。
それはもうゴリゴリに。。
僕が冒頭に語った熱い話はサロンオーナーさんなら皆が思っていることで、わかっていながらそこに頼らないといけない葛藤の最中なんですね。やめれるもんならやめたい。そう思っていることでしょう。ホットペッパービューティーにはランクがあるので上位に自分のサロンを配置したければ広告費は高くなるし、自分のとこのお客様の顧客管理もリクルートに握られている始末。リクルートが発行しているポイントはホットペッパービューティー以外のサイトでも使えるためポイント欲しさにそこから予約をする。二重三重の罠に美容業界はハマってしまっている。それがわかっているけど抜けられない。
#リクルートはいい会社です
ま、スパーンとやめることはやろうと思えばできるんだけど、やめたことで集客ができずに従業員を守れなくなるんじゃないかとの恐怖が襲うわけですよね。実際ホットペッパーからのお客様に支えられているサロンはたくさんあると思うし、うちもその一つです。だからやってることが悪いと言ってるんじゃなくて自分たちの技術の価値を安く見積もらない方がいいよってことを特に若手の美容師さんに伝えたいんですよね。
毎日夜遅くまで練習し、自分の時間を割いて割いて割いて積み上げてきたものはそんなに安くない。お客様に価値を感じてもらえることが僕らの喜びでもあるんだから。
全国の美容師さん、共に頑張りましょう!!
コメント